各種店舗・商業施設・企画・プロデュース・一般住宅・新築&リフォーム設計施工、オーダー家具・各種サイン・ロゴ設計製作|延岡市 アトリエフィクス


ご挨拶

NICE TO MEET YOU



平成13年の設立以来、宮崎県北を中心に飲食店、小売店、その他数多くの商業施設や建築物の企画・設計・施工に携わってまいりました。

事務所勤務時代も含めると、31年という長い期間この仕事を続けさせていただいてきて、今さらながらにも思うのは、まだこの世に無いものを造り出していく事の大変さと面白さです。

 

 

弊社が受注するすべてのプロジェクトには、当然それぞれにお客様という、大変ありがたくも誠にめんどくさい(笑)パートナーがいらっしゃいます。

売り手と買い手という相反する立場であるにもかかわらず、双方のこだわりや価値観を時に反発しあい、時に妥協しながら擦り合わせ、予算と工期という現実をなんとかクリアしたその上で、お互いの最終目標である店舗としての商業的成功を収めなければなりません。

 

何度も何度も打ち合わせを重ね、いざ工事に掛かっても引き渡しまで1日たりとも気が抜けない。

意を決して借金なり貯えなりを投資して、いざ勝負を賭けようとしている私のパートナー。

それまでは全くの他人だったのに、仕事を通じて否応なく人様の人生の浮沈みにも密度濃く関わる責任の重い立場となってしまい、完了まで本当に身を削る思いと手間がかかり、、、

なんで好き好んでこんな大変な仕事をしてるかなあ、と正直思うときもあるのですが(笑)

 

自分がある意思を持ちつつ平面上に引いた一本の線が、いつしか立ち上がって仮想ではなく現実の空間となり、一軒の店として結実し、その空間が様々な人々の営みを包んでいく…

このダイナミズムというかリリカルというかロマンというか…。

これらがすべてうまく繋がった時のうれしさは、他に例えるものが無いような気がします。

 

  

矮小の身なれどおこがましくも企業理念として掲げる「お客様、私、社会。 三方良し」。

もとは江戸時代から明治にかけて日本各地で活躍していた近江商人が彼らの商道の信条として持っていた「売り手よし 買い手よし 世間よし」という考えを現代風に解釈したものです。

直接売買をする当事者同士が利益を享受し合うのは当然だが、その上で社会貢献にもつながるのがさらにいい商売である、という考えで、初めて知った時は大変感銘を受けました。

今でこそ企業のCSR活動が一般的になりつつありますが、今から300年も前にそういうビジョンを持っていた営利集団があったとは本当に驚きです。

しかし彼らのいう社会貢献とは単なるお人好しのボランティアなどではなく、見方を変えれば一種の先行投資なのであり、『ここは薄利でもいいから世の中全体の役に立っておけば、ぐるーっと一巡してきて、自分たちにさらなる利益をもたらしてくれるはずである』というかなり凄みのある、高度で洗練された戦略であったのでしょう。

もっと踏み込んで言えば、これから先の時代は「自分達だけよければいい」といった商業活動は結局生き残ってはいけず、自然淘汰されていくような思いもいたします。 

 

<追記>…少し前に読んだ百田尚樹の小説「海賊とよばれた男」の主人公のモデル、出光興産の創始者・出光佐三の経営哲学も「三方良し」に近いもので成り立っていたのでは、と思いました。

 

 

売り手である私は買い手であるお客様の満足を第一に考え、持てる力の限りを尽くして限られた条件の中で最上のものを造ろうと努力いたします。

ここでいう、最上のもの、とは、いろいろな要素を吟味し尽くして計画された結果、ハードウェア・ソフトウェアの両面ともが美しく機能的で、それらが適正な仕様・手順・工法とそれに見合う適正な価格で構成されており、それを「店舗」としてお客様が使うことで、想定された期間、想定された利益を、ずっと生み出し続けてくれるツールのことをいいます。

その最上なるものを作り出すことができた結果、私はその仕事の報酬を手にすることができ、日々の生活の糧を、そしてこの事業を継続していくための資金を得ることができるのです。

お客様のために尽力しよろこんでいただくことが自分の利益、また私が一人の人間として生きていく上での、意義やよろこびにもつながるという、大変ありがたい循環の中に居させていただいております。

 

また仕事を通じて多くの「ご縁」がそれこそ毎日のように拡がっていくのも、本当にうれしい。

既知のお客様、はたまた協力企業の皆様からから新しいお客様を紹介していただくこともしばしばですが、これはひとえに仕事を通じて弊社に全幅の信頼をいただけたということであり、仕事での成果以上に非常にうれしく、ありがたい事です。

「このお客様の後ろには、さらに何人ものお客様がいる」ということをいつも念頭に置き、お客様から望まれた以上のものを造ることを、この先もずっと心がけていきたいと思っております。

 

 

 

最後に、いわゆる”いいお店”とは、いったいどんなお店なのでしょう?

私の超個人的見解としましては、まずそこで働くオーナー様・スタッフ様が誇りを持って気持ちよく働く事ができ、何よりもちゃんと収益を上げられるのが”いいお店”だと断言したい。

考え抜かれたレイアウトが生み出す効率の良い動線、快適な設備、そして雰囲気のいい内装。

働いてても気分がいいから自然と笑顔が出、心のこもったおもてなしができちゃいます♡

 

そんな心地よいお店を訪れることのできたお客様は本当に幸せ者です。

沈んだ気持ちを高揚させてくれる、あるいは疲れた心身を癒やしてくれる。

そこに来ないと得られない、いい意味での「非日常感」を味あわせてくれる。

家で飲むのと同じウイスキーが、あのバーのカウンターで飲むとなぜあんなに美味いんだろう。

店内に絶妙な音量で流れるジャズ、聞くともなしに聞こえる他の客同士の会話、シェーカーを振るマスターの見とれてしまうような華麗な動き__。

それらすべてが、ウイスキーを美味しく感じる正体なのだと私は思います。

 

「今度はあの人を誘ってまた来たい」と誰もが思い、リピーターが自然に増えていくのが”いいお店”。

払ったお金以上に幸せな気分にしてくれる、そんなお店に私もぜひお客として行きたいから、これからも”いいお店”を1軒でも多く造る努力をしてまいります。

 

 

 そこに素敵な店があるから人が集まる。人が集まるから出会いがある。出会いがあるからそこで言葉が交わされ、昨日まではなかった何かが生まれる。

それはただ黙って愚痴を聞いてくれる友人だったり、生涯を共に生きる伴侶だったり、一緒にビジネスを始めるパートナーであったり、はたまた人生の悲哀を教えてくれる反面教師だったり(笑)

 

取るに足らない日常(結局はそれが一番の幸せ、というのは重々わかった上で)だからこそ、そこにスパイスを与えてくれる素敵なお店、そして素敵な人とたくさん出会って欲しい。

その時々の立場は相対的に変化しつつも、「三方良し」は取るに足らない日常の、あらゆるところに介在しています。

私は、「一軒の店をつくる」という自分の役割・生業を通して、これからもそこに関わっていけたらいいなあと思います。

 

私と誰か、そしてその誰かと見知らぬ誰か… そう考えていくと、世界中の人々は一人の例外もなくすべてつながっているのかも知れません。

 

 

 

長々と誠にまとまりのない挨拶文(でもない?)を書いてしまいましたが、私共Fix の本質を知っていただく、最初の一端になっていただけましたら幸いです。

 

                                                                                             

 

                                                                                                       平成最後の4月吉日

 

                                                               

 

                                                                と言いつつ、酔って書き直してたら令和に(-_-;)

 

                                                                                  

 

 

代表 玉木 勝   MASARU TAMAKI

 

 

昭和63年 日本デザイン専門学校卒業

同年 デザイン オチアイ入社

平成13年 同社退社

同年 アトリエ フィクス設立